漢方治療とは
私たちのからだは60兆個の細胞でできています。
細胞のひとかたまりを組織と呼び、組織が組み合わさって、内臓ができています。
健康な人の内臓は丈夫です。
つまりそれは、組織という素材がしっかりしているということ。
もとをただせば、素材を作る最小単位の、60兆個の細胞が若々しく元気だということです。
例えば、片頭痛を治したくて、漢方薬を飲んだ。
すると、痛みから徐々に解放されて、効果を実感するようになった。
そして気が付いたら、ある人は疲れにくくなっていたり、カゼをひきにくくなっていたり。
別のある人は、冷え症やむくみが改善して、代謝がアップしていたり。
こうして、全体的に体調がよくなっていた。
それは、何も片頭痛という病名に限って起こる話ではありません。
さまざまな病気の漢方相談を通して、よく聞かれる類の話なのです。
今まで元気のなかった一つひとつの細胞が蘇ってくる。
細胞にも寿命があって、やがて古い細胞は死んでいくけれど、その空白をすぐに埋めるように、新しい細胞が次々と生まれてくる。
年を重ねれば、若いときと同じようにはいかないでしょう。
しかし、それはそれで、それなりの、透明で瑞々しい規則正しい生命の循環というものが、感じられるわけです。
そうしたものから得られる感覚を、ある人は「漢方薬は飲みやすくてからだにやさしい」などと表現します。
全身へのしみこみ方だって、西洋薬のものとは、大きく異なるのです。
炎症や痛み、痒みという苦痛の原因をなくしたいのですね。
気持ちが安定して、リラックスできたらいいのですね。
ウイルスや細菌をやっつけて、もとのからだに戻りたいのですね。
病気にならないよう努めたいのですね。
どのような病気や症状や体質で薬を飲むにしても、本来、人が持つ、細胞の循環性というものを、弱らせたり、狂わせたり、停滞させたりしたくはないものです。
そうした見方が、自然な回復の近道につながるだけでなく、身体へのダメージを少なくすることにもつながるからです。
このHPを通して、漢方治療の利点というものをご理解頂ければ幸いです。